技能伝承/DX/省人化

力でみる技能伝承 目に見えない「力」に解決のヒントあり
職人作業の多くはこれまでの経験からの「カン」や「コツ」を頼りに作業していることが多く、そのノウハウはなかなか後継者への伝承や、作業の自動化へとつながって行かない現状があります。作業の「カン」や「コツ」は「どのように力を使って作業しているのか」に通ずるところがあり、その力の使い方をセンシングして数値化、定量化し,データ活用していきます。
-
感覚を数値化
これまで経験値のカン、コツで行っていた職人作業(研磨作業、左官作業、きさげ加工、旋盤加工、タップ穴加工、...)の力の使い方を数値化することで、様々な活用方法が考えられます。 個人の感覚で行っていた作業を明確化させることで教育のスピードアップを図ることや、自動化、ロボット化に向けてビッグデータから作業の傾向を掴むことなど、応用範囲が広く期待できます。
-
力のリアルタイムフィードバック
その中に力のリアルタイムフィードバックも特徴の一つとなります。
作業時の力をセンシングし、リアルタイムでモニタリングすることで作業者は安定した力で作業をすることができます。そのフィードバックの仕方は様々あり、力の強度、方向を「ベクトル」として表現することや、プロジェクションマッピングして力の強度をヒートマップ表示して可視化することも可能です。
その他にも力を音に変換して表現するなど、それぞれの現場に合った最適な運用をご提案します。
力の強度と方向を「ベクトル」で表現
力のヒートマッピングを作業対象に
プロジェクション -
様々な職人作業の可視化
工具側に小型力覚センサを仕込んで様々な作業の可視化を行いました。また繊細な力も検出できる触覚フォースプレートで書道の筆の力を見える化しました。大きな作業だけではなく、繊細な力のセンシングも可能です。
-
作業者が感じる振動も大事な情報の一つ
生産管理の中で仕上がりを振動を感じて判断するケースが多くあります。例えば、研磨作業、研削作業などはかなり繊細な違いを手から伝わる振動を頼りに、仕上がりを判断します。
また人が感じる感覚はこれまでオノマトペ(擬音語や擬態語)で表現することや、官能評価で定量的にアプローチすることが難しい分野でしたが、ゆびレコーダーを使って振動を共有、数値化することで、これまで感覚的に判断していたことが定量的に現象を捉えることが出来ます。
テック技販では振動計測に加え力計測、慣性(加速度、ジャイロ)計測の同時計測システムを展開しています。将来的に、感覚で行っていた作業のオートメーション化を目指すためには、まずは数値化することが大変重要な要素となります。