材料評価
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材料特性、材料評価
世の中には様々な材料があり、衝撃・振動を吸収するもの、熱を伝えやすくするもの、ズレを防ぐもの、などそれぞれ役割があります。それらの材料特性を、荷重、摩擦、振動、等の要素から定量化、数値化しています。
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やわらかい材料を測る
材料の試験装置の一つに引張押し込み試験があります。しかしゼリーやプリンのようなやわらかいものに対応した引張押し込み試験機は少なく、繊細な計測は困難でしたが、テック技販では、軟らかい材料の押し込み試験機(YAWASA)を開発製造販売しています。荷重と押し込み量のFSカーブのデータから、弾性率、粘性、ヤング率を取得することが出来ます。
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摩擦力評価
人が使う用具、製品は、ヒトの皮膚と材料がこすれるシーンが多々あります。また材料同士がこすれることもあります。最適な材料を開発するにはそれぞれどのぐらいの摩擦力が生じているのかはとても重要な要素です。そこでテック技販では、フォースプレートや多軸フォースセンサを使ってせん断荷重/垂直荷重のデータから摩擦係数を求めることが出来ます。テキスタイルの評価では、触覚フォースプレートにテキスタイルを固定し、ゆびを滑らせる試験があります。タイヤの試験では大型フォースプレート上でタイヤを走行させる試験があります。合わせて振動センサを取り付け、摩擦+振動を同時に取得することも行っています。
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CAEでは困難な複雑材料を実計測する
力×DIC(画像)計測昨今、CAEの発達とともに、開発速度を早めるためにモノを用いないでシミュレーション上で開発を進めることが多々あります。ですが、CAEがすべての現象をシミュレートできるわけではなく、実際に何が起こっているのかを実計測するシーンはあります。例えば、人体の皮膚のような軟材料(ソフトマテリアル)同士が積層されているような構造体や、複雑形状の新材料など、が挙げられます。このCAEでは難しい対象に対して、力計測するだけでなく、変位や応力、振動成分を同時計測することで、現象が明らかになり、CAE向上へと繋がっていきます。画像計測でDIC(Digital Image Correlation:画像相関法)でランダムドットパターンが塗布された対象に対して非接触で歪、応力の計測を行います。
フォースプレートを使った歩行、走行計測は歩容を評価する際によく使用されます。今回はスポーツ用具側の評価として、シューズのソウルにランダムドットパターンを塗布し、DIC計測にて歪み、応力計測。また人体の皮膚(今回は足)の変形特性も計測。軟らかい材料違いを積層させた時の歪を動的に計測。どのように変形が伝わっていくのか、重ね順を変えることで変化がみられる。
DIC計測を応用して、変形、応力では変化が見られない対象でも、振動成分の解析を行うアプローチもあります。上記はスマートフォンのバイブレーションの振動がソフトマテリアルにどの様に伝わっていくのか、また共振点はどこにあるのかを計測。